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  • 2014年04月30日

  • 基本トレーニング: 正しい道具と態度で始めましょう


  • コラム出典: Basic Training: Start with the Right Equipment and Attitude
    http://vetmed.illinois.edu/petcolumns/petcols_article_page.php?PETCOLID=2526&URL=0


    「お座り」「待て」「おいで」などの基本的な合図を使った犬との行動は、犬が人間社会でうまく振る舞うのに役立ちます。しかし、ペットが逃げたり有害なものを食べたりしないようするしつけもまた、ペットの健康や安全にとって不可欠なものです。さらにしつけは精神的な刺激を与え、あなたとペットの間に堅い絆を築くための最善の方法でもあります。

    イリノイ大学獣医学シカゴセンターの一部門である小動物診療所のファーネティック(Furnetic)に籍を置き、動物の行動に特別な興味を持つ獣医のケリー・バランタイン医師は、あらゆる動物をしつけることを強く主張しており、動物行動トレーニング・コンセプトのローラ・モナコ・トレリと頻繁に共同研究をしています。

    最近、バランタイン医師とトレリは手始めとして以下のようなアドバイスを発表しました。

    最初のステップとして正しい道具を選んでください。首輪をつけている犬もいれば、ハーネスをしている犬もいます。あなたにとって、どちらを使うかで大きな違いはありますか?

    「犬の種類、年齢、大きさで考えてみてください」とアドバイスするのはトレリ。

    バランタイン医師は「短頭種にはハーネスが適しています。というのも、これらの犬はブルドッグやパグのように顔が平たいため、首輪を巻くと呼吸しにくくなるおそれがあるからです」と、説明します。「小型種の場合は、身体にフィットするようにオーダーメイドのハーネスがいいでしょう」。

    チョーク首輪やピンチ首輪がしつけに適していると思っている人がいるようです。「これらの首輪は首にダメージを与えるだけでなく、行動的な問題を起こすこともあります」と語るのはバランタイン医師。

    犬のしつけにおける重要点:バランタイン医師とトレリが言うには、「すべては、好ましい行動をほめ、その行動を繰り返させること(正の強化)」。

    ふたりは、犬がいずれハーネスをつけるようになったとしても、正の強化と犬との交流だけのしつけを提唱しています。また何か音の出る道具を使うことを薦めています。最初のうちは音を鳴らしたらすぐにごほうびを与えるようにして、しつけを行なってください。

    「まずは、ハーネスをつけることからしつけを開始するのがいいでしょう」とトレリ。「その行為を犬が嫌がらないように、遊びに変えてしまえばいいのです」。

    これにはバランタイン医師も同意しています。「ハーネスを取りつける行為を犬が安心できるようにしてください」。

    ハーネスを手に持って犬に触れさせた後に音を鳴らし、ごほうびを与えます。すると犬はハーネスの方に近付きます。そして犬がハーネスを完全に嫌がらなくなるまでこの行為を続けていきます。

    「犬の位置まで目線を下げるのも、犬を安心させる方法のひとつです」とトレリは言います。「ハーネスを締める際にうっかり皮膚を挟まないように、指は留め具と犬の間に置くようにしてください」。

    犬が繋がれている間でも、充分に動き回れるようにしてください、とバランタイン医師とトレリは、よくあるしつけの理念とは反対のアドバイスをしています。

    さらにトレリはこのように説明を加えています。「犬には反抗的な反射があります。これはつまり身体に影響を与える圧力、例えばつなぎ紐を人間が引っ張る、などの行為は、それとは反対に方向に進もうとする犬の本能のスイッチを入れてしまうのです」。

    ゆるいつなぎ紐や腰に巻きつけるタイプの手を使わないつなぎ紐は、この自然の反射を打ち消し、犬の動きを縛りつけないのでしつけには最適と言えるでしょう。

    前向きな姿勢、たくさんのごほうび、そして充分な忍耐があれば、やりがいのある、効果的なしつけができるような関係を犬と築けるでしょう。

    犬のしつけに関するもっと詳しい情報が必要な場合は、専門の獣医またはこの件について詳しい獣医にお尋ねください。