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- 2016年12月01日
フェレットにおけるウマバエの寄生
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コラム出典:Bot fly infestation in ferret.
http://www.petmd.com/ferret/conditions/skin/c_ft_bot_fly_infestation
フェレットのクテレブリアシス(Cuterebriasis)
クテレブリアシスは別名ハエ幼虫症とも呼ばれ、クテレブラ種(species Cuterebra、またはウサギヒフバエ(属)とも)のウマバエが原因の寄生虫感染で、フェレットを含む哺乳類が感染します。メスのクテレブラは、卵を草地(戸外を歩き回る動物の毛と接触する)や直接フェレットに産みつけます。哺乳動物の体温の温かさにより卵がかえり、小さなウジ虫(幼虫)となって哺乳動物の皮膚に穴を開けて頭から侵入します。
やがてウジ虫は成長し、フェレットの皮膚に卵一個ほどの大きさのこぶを作ります。また成熟しつつあるウジ虫は口器を持ち、大きくなるにつれてフェレットの皮膚をさらに食い破って侵入して行きます。ただし、ウジ虫を殺そうとしてこのこぶをつぶしてはいけません。なぜなら、これによってフェレットはアレルギー反応を引き起こすことがあり、また時には命にかかわることがあるからです。フェレットを獣医に診てもらい、ウジ虫を外科的に除去してもらうのがベストです。
症状とその種類
ペットの首、肩甲骨近く、鼻や口の中に、ウジ虫が穴を開けて侵入してできた黒い点がふたつ見られることがよくあります。これらはウジ虫の尻尾の先端にある呼吸孔(気門)であり、これによってウジ虫は呼吸をしたり、老廃物(尿のようなもの)を排出したりします。このウジ虫感染によるストレスでフェレットは、①嗜眠(傾眠)、発熱、食欲不振(無食欲)に陥ることがあります。また、ウジ虫が図らずも脳に侵入すると、次のような症状を引き起こす場合があります。
発作(けいれん)
抑うつ(不活性)
盲目
協調運動失調、あるいは異常な回転運動
原因
クテレブラ種のウマバエのウジ虫がフェレットに感染することで発症します。
診断
かかりつけの獣医には、発症や症状の様子、またその病状の原因となった可能性など、フェレットの健康状態に関する詳細な履歴を伝える必要があります。獣医はペットの全身の精密検査を行ない、特にフェレットに発熱や食欲不振が見られる場合は、生化学的な分析として、尿検査、十全な血球数検査、電解質パネル(血液検査)を行ないます。もしフェレットがクテレブリアシスに罹患しているとすれば、獣医は全身の診察の際に、ウジ虫が潜む穴を見つけることでしょう。
治療
獣医は鉗子を使ってその穴を拡げ、ウジ虫をほじくり出します。とりわけウジ虫が深く侵入して外科的切除が必要な場合は、しばしばフェレットに麻酔をかけることが奨められます。少しでもウジ虫の一部を残してしまうと、フェレットに重篤な免疫反応を引き起こす可能性があるため、獣医がウジ虫のすべてを取り除くことが重要です。
もしウマバエのウジ虫が図らずも脳に達した場合、抗炎症薬、抗生物質、抗アレルギー薬による前処理の後、ウジ虫駆除目的のイベルメクチンが投与されます。しかしこのようなケースでは、予後が慎重に見守られます。
生活と管理
いったんウジ虫が取り除かれても、むき出しになった傷穴の治癒は遅々としており、傷全体が癒える前に、干からびて周囲の皮膚がはがれ落ちることもあります。その痛みを和らげるために、獣医は適切な医薬品を処方するでしょう。
予防
もしも危険地域に住んでいる場合、クテレブラのウジ虫の駆除に有効とされているイミダクロプリドやフィプロニルのような、ノミ・ダニ用の局所殺虫剤の投与を獣医が奨めるかもしれません。またフェレットを室内飼いすることも、感染リスクを減らします。
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