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  • 2011年08月16日

  • ネコ:飼い方マニュアル


  • コラム出典: Your cat. An owner’s manual
    http://www.vetinfo.com/cat-owners-manual.html


    ネコはほかの動物とは違う複雑な生き物で、さまざまな身体的欲求があります。また一生を通じて心理や感情を配慮してやることも必要です。
    それぞれに個性がありますが、健康で幸せな生活を送らせるための基本的な指針を挙げます。

    基本的な身体的欲求

    ネコにはいい食べ物、きれいな水、きれいなトイレが必要です。
    簡単に聞こえますが、以下の事柄を念頭において、それぞれの複雑な健康上の欲求と好みを考慮するのがいいでしょう。

    健康管理

    定期的に動物病院に連れて行って、きちんとワクチン接種を受けさせ、健康状態全般を調べてもらう必要があります。たいていのワクチンは年1回接種で、大きな病気の予防にも極めて重要です。
    例え家の中がチリひとつないほど清潔だったとしても、毎月のノミ・マダニ治療は皮膚を健康に保ち、アレルギーを予防する上でとても大切です。ペット保険に加入すれば、定期健診だけでなく、病気になったり非常事態が起きたりした際の医療費の負担軽減にも役立ちます。

    ネコに最適な食事

    ネコが必要とする栄養素を全て満たす食事は、体調不良や病気、行動障害を予防する助けとなります。
    ネコは、水分を主として腸で吸収するため、乾燥したキャットフードよりもしっとりしたもののほうがずっといいのです。ペットがいつでも飲めるように水を用意するのが飼い主の務めなのですが、例えそうしたとしても、乾燥したキャットフードだけを与えていると尿路系の障害や膀胱閉塞を起こすことがあります。また、乾燥した食べ物は歯や歯茎によくありません。定期的な歯磨きと健康的な食事が歯と歯茎にいちばんいいのです。
    最適なのはネコのために特別に調製された生食です。野生のネコは狩りをし、主として動物性タンパクを丸ごと、液体成分も含めて摂取しています。生肉はネコの消化器系にとってまったく問題ありませんが、正しく取り扱う必要がありますし、冷凍保存する必要もあります。
    生食は避けたいとお考えなら、高品質の缶詰にしてください。脂肪分の少ないタンパク質(赤身の肉)を多く含み、低穀物、低無機塩類の製品を探します。自然に近いものほどいいので、原材料表示の最初に肉と書いてある製品を選んでください。
    スーパーで売っている缶詰や、トウモロコシ、大豆、くず肉(食肉処理に回されなかった部分)を使っているものは避けましょう。

    トイレの管理

    大抵のネコはトイレにはかなりうるさいです。
    多くのネコは砂や土のトイレを好みますが、ほかの種類のトイレでもそれほど気にしないネコもいます。トイレはネコにとって私的な縄張りといえる領域なので、ほかのネコに自分のトイレを使わせないネコもいます。しかし毎日きれいに掃除してあれば、ほかのネコにも使わせる場合がほとんどです。
    洗浄装置付きのトイレは家にネコが1匹しかいないときは有用ですが、複数のネコを飼っている場合は問題があるかもしれません。なぜなら、1匹目のネコが使った後に2匹目がトイレを使おうとトイレに近づいたところに洗浄音が鳴り響くからです。
    いちばんいいのはネコそれぞれに専用の、自然の砂や土の入ったトイレを与え、毎日きちんと掃除してやることです。

    ストレスの管理

    ネコはストレスを溜めます。ストレスが溜まるとトイレ以外の場所で用を足したり攻撃的になったりしがちです。ネコと一緒に遊ぶ時間を設けるなどして、定期的に運動させるように心がけてください。
    家に人や生き物がたくさんいて、自分の縄張りが持てない場合もストレスが溜ります。ほかのペットも飼っているなら、ネコが何かあったら逃げ込めて眠ることのできる、そのネコだけの場所を必ず作ってやってください。