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  • 2016年09月21日

  • イヌの耳感染症に対する治療薬の手引き


  • コラム出典:A Guide to Dog Ear Infection Medicine
    http://www.vetinfo.com/dog-ear-infection-medicine.html



    イヌの耳感染症に対する適切な治療薬を見つけ出すことは、難しい課題であると言えます。選択可能な薬はたくさんありますが、各イヌのニーズ(どのような配慮が必要なのか)と感染の原因によって、最終的に適切な選択は異なります。

    イヌにおける耳感染症の原因
    イヌの耳感染症にはいくつかの原因が考えられ、その根底にある問題でもっとも多くみられるものは以下のとおりです。
    ・ミミダニ
    ・細菌感染
    ・衛生問題
    ・劣悪な環境
    ・食物アレルギー

    上記の原因により、外耳感染、中耳感染、内耳感染の3つのタイプの耳感染症が起こり得ます。中でももっとも気付きやすいのは外耳感染です。ほとんどの場合でイヌの耳は腫れ、悪臭のある蝋(ろう)様の耳だれが生じる場合もあります。外耳感染は治療するのがいちばん簡単ですが、中耳感染と内耳感染については、より深刻であると判断されています。

    これらのタイプの感染は、通常は獣医の治療が必要で、そのまま治療せずに放置しておくと悪化していきます。耳感染症は治療可能な病気ですが、ほとんどの場合において投薬が必要となります。

    あらゆるイヌで耳感染症にかかるリスクがありますが、コッカースパニエルのような垂れ耳のイヌは、ほかの品種よりも感染しやすい傾向があります。垂れ耳の品種では耳内で毛嚢が成長し、これにより耳孔の空気の循環が止まるために感染しやすくなります。垂れ耳のイヌを飼っている場合は必ず定期的に手入れを行ない、プロのイヌの美容師によって耳内の毛をカットしてもらうようにしてください。

    治療薬はどのように役立つのか
    耳感染症と診断された場合、その治療は簡単です。まず、感染を引き起こしている細菌、微生物、または寄生虫を薬で殺傷します。そのほかに、耳洗浄を行なうための洗浄剤や、感染の消失を促すために抗生物質と併用して使用することもあります。

    もっとも効果的な治療薬
    獣医が処方する薬の種類は、イヌの耳感染の根底にある原因で異なります。特に抗生物質と点滴薬はもっとも広く用いられる薬で、感染の治癒には極めて有効です。

    寄生虫に起因する感染に対しては、よくイベルメクチンが処方されます。イベルメクチンは寄生虫を殺傷し、イヌに掻くのを止めさせる抗寄生虫薬です。そのほか、ザイマックス(Zymox)も耳感染治療薬としてよく知られています。これは点耳薬タイプになっており、耳垢とそのほかの妨害物を除去することで外耳道内を清潔にし、再び空気が耳孔を循環できるようにする薬剤です。抗生物質は含まれておらず、細菌感染とイースト菌感染によく効き、予防手段としても用いられています。

    イヌの耳感染を治療するために使用する薬の種類は、飼い主と獣医の選択によって決まります。さまざまな種類の薬が選択対象となるので、単に飼い主が満足できる薬を見つけることが必要です。イヌがひどい不快感に悩まされたとしても、適切な薬を投与することですぐに健康と元気を回復するはずです。