×
ポイント!
薬を与えるときは焦らずに。上手に飲めたらほめてあげてね。
イヌのアトピー性皮膚炎、肛門周囲瘻(ろう)の治療薬。ステロイド剤を使用することなく、かゆみを抑え症状を効果的にコントロールすることができます。
アトピカ 50mg (体重8-15Kgのイヌ用)
Atopica 50mg (15 Capsules) (8KG - 15KG)
販売価格(税込): 10440 円
オリジナル商品名 :
製薬会社名 ノバルティス
申し訳ございませんが、只今品切れ中です。
適応症状 :
アトピー性皮膚炎 肛門周囲瘻(ろう)
商品紹介 :
アトピカは免疫抑制剤のシクロスポリンを有効成分とする薬です。主にイヌに多く見られるアトピー性皮膚炎の治療薬に使用され、激しいかゆみや皮膚の炎症を緩和する作用があります。
アトピー性皮膚炎とは、アレルギー体質のイヌに発症する傾向のある激しいかゆみを伴う皮膚炎です。体質的な要因に加え、皮膚のバリア機能の低下、生活環境中のアレルゲンの増加といった複数の要因が複雑に絡み合って発症するとされています。激しいかゆみが代表的な症状ですが、皮膚が掻き壊されることによる細菌や真菌の二次感染や、皮膚のバリア機能の低下に起因する症状の慢性化や増悪がみられることも少なくはありません。また、完全に治癒させることは不可能であることから、現在の治療はかゆみをはじめとした症状に対する対症療法を中心に、症状をいかに管理するかに重点が置かれています。
アトピカはイヌの免疫機能の過剰反応を抑制します。速効性はないものの、アトピー性皮膚炎のかゆみや皮膚の炎症を効果的に抑制する作用を発揮し、症状の寛解している期間の長期的な維持を可能とします。また、長期的な使用においてもステロイド剤のような重篤な副作用の発現が少ないことから、現在では治療の第一選択薬として広く用いられています。
ほかにも、シクロスポリンには、ジャーマン・シェパードなどの大型犬にしばしばみられる肛門周囲の化膿性皮膚炎、肛門周囲瘻(ろう)への有効性もが認めらることから、最近では肛門周囲瘻(ろう)の治療薬として使用される場合もあります。
使用方法 :
●アトピー性皮膚炎の治療薬として
1日1回、必要量を経口投与します。なお、投与は食事の2時間以上前か、食後2時間以上が経過してから与えてください。
体重が8-14.9kgの犬: アトピカ50mgカプセル x 1
体重が29-35.9kgの犬: アトピカ50mgカプセル x 1 + アトピカ100mgカプセル x 1
●肛門周囲瘻(ろう)
1日1回、体重1kg につき7.5mgを投与します。
- この薬の説明書(日本語訳)はこちら
- アトピカ® 10mg
犬用ソフトカプセル (54354)
有効成分:各カプセルにシクロスポリンが10mg含まれています。
アトピカ® 25mg
犬用ソフトカプセル (54355)
有効成分:各カプセルにシクロスポリンが25mg含まれています。
アトピカ® 50mg
犬用ソフトカプセル (54356)
有効成分:各カプセルにシクロスポリンが50mg含まれています。
アトピカ® 100mg
犬用ソフトカプセル (54350)
有効成分:各カプセルにシクロスポリンが100mg含まれています。
適応症:
イヌのアトピー性皮膚炎の治療および、イヌの肛門周囲瘻(ろう)の治療に用いられます。
アトピー性皮膚炎とは、イヌによくみられるアレルギー性皮膚炎のひとつです。アトピー性皮膚炎は、チリダニ類や花粉といった過剰な免疫反応を引き起こすアレルゲンによって発症します。季節性のものもありますが、通常は季節に関係なく発症し、特に夏に症状が悪化する傾向があります。この病気は慢性的で再発を繰り返す性質があるうえ、原因となるアレルゲンをすべて除去することは不可能であることから、治療は生涯にわたる症状のコントロールが必要となり、また、しばしば細菌や真菌による感染症を併発することもあります。アトピー性皮膚炎の症状であるかゆみや皮膚の炎症は、アトピー性皮膚炎独自の症状ではないため、ほかの皮膚炎の原因となる要因がないことの確認、そして血漿/皮内のアレルギー試験を実施したうえでの診断が必要です。
肛門周囲瘻(ろう)とは、肛門とその周辺に引き起こされる痛みを伴う炎症性疾患です。いったん発症すると慢性化し、症状が徐々に進行していくという性質を持っています。肛門周辺の皮膚の炎症と潰瘍が特徴で、進行すると排出洞や瘻管を形成します。症状は排便時の痛みや悪臭です。
薬理学的特徴:
アトピカは、選択性免疫抑制剤であり、免疫細胞の中でも特にTリンパ球に対して可逆的に作用するシクロスポリンを含んでおり、アトピー性皮膚炎や肛門周囲瘻において抗炎症作用を発揮します。シクロスポリンはTリンパ球を静止させ、活性化したT細胞から抗体を誘導するリンフォカインが放出されることを阻害する作用を発揮し、細胞の免疫反応作用を抑えます。また、好酸球の炎症部位における活性や、ケラチノサイトサイトカインの産生、ランゲルハンス細胞の機能、肥満細胞の脱顆粒によるヒスタミンや炎症を起因するサイトカインの放出などを阻止することによる免疫抑制作用も認められています。その反面、シクロスポリンには造血作用や食細胞の機能には影響を与える作用はありません。
吸収
アトピカカプセルは胃液によってマイクロエマルジョンの形態へと変化します。アトピカとして投与されたシクロスポリンの生体利用率は約35%になり、空腹時の投与がより有効であるとされています。
投与後1-2時間で有効成分の最高血中濃度が最高値に達し、皮膚を含んだ全身の組織に広く分布します。また、シクロスポリンには、たんぱく質との結合性が非常に高い(90%)という特徴があります。
代謝
シクロスポリンの代謝は、主に肝臓のチトクローム(シトクローム)P-450によるものですが、その一部は腸管でも代謝されます。分布相の短い半減期、組織内での長時間にわたる損失を反映した長い半減期(10時間)といった二相性の減少が認められます。便による排泄が主な排泄経路ですが、代謝物のうちの10%は尿中に排泄されます。繰り返しの投与による薬物の蓄積は認められていません。
使用方法
制限:家畜には使用しないでください。(オーストラリアの関連情報)
使用上の注意
副作用
アトピカの使用によって嘔吐、粘液を含んだ便や軟便、そして下痢といった胃腸管の機能障害が引き起こされる可能性があります。通常、これらの症状は一過性の軽度なものであるため、使用を中断する必要はありません。まれに食欲不振、歯肉過形成、イボ状の病変部、被毛の変化、筋肉痛、虚脱感が報告されています。
体重1kgにつき33mgのシクロスポリンを1回投与したことによる副作用の発現はありませんでした。上記のような副作用は1日1回10mg/kg以上の量を長期間にわたって服用した場合に認められます。
使用上の注意
6ヵ月未満や体重2kg未満のイヌの使用におけるアトピカの安全性は確立されていないため、これらのイヌには使用しないでください。妊娠中、授乳中の雌イヌへの忍容性は確認されていません。動物実験においては、シクロスポリンによる催奇性は認められていません。出血しているイヌにおいては、獣医師によって治療による有益性が危険性を上回ると判断された場合のみに使用することが推奨されています。アトピカによる治療を開始する際には、細菌性、および真菌性の感染症を完治させてから使用を開始することが望ましいとされています。治療中の感染症の発症による退薬は必ずしも必要ではありません。上皮の肥厚を特徴とする皮膚の乳頭腫、過角化症、リンパ球や形質細胞の浸潤が高用量、あるいは長期間にわたるシクロスポリンの投与を受けたイヌにおいて報告されています。これらのうち皮膚の乳頭症は、一般にシクロスポリンの使用を中断することによって改善するとされています。
シクロスポリンはTリンパ球を抑制するため、悪性腫瘍に対する免疫反応を抑制する可能性があります。そのため、シクロスポリンによる治療を開始するために、ほかの疾患の有無を検査する必要があります。シクロスポリンによる治療中に認められたリンパ腺腫や皮膚の病変においては定期的なモニタリングが必要とされています。
肝機能障害のあるイヌにおいては、シクロスポリンの血中濃度が上昇することがあります。
糖尿病のイヌに使用する場合には、血糖値の定期的な観測が推奨されています。
ほかの動物薬などとの相互作用
ケトコナゾール、フェノバルビトン、エリスロマイシンなどの薬剤は、シクロスポリンの代謝に関与する酵素、特にチトクロームP-450(CyP3A4)を阻害したり、逆に誘導することが知られています。チトクロームP-450の作用による相互作用においては、アトピカの投与量を調整する必要が生じます。ケトコナゾールはシクロスポリンの血中濃度を上昇させる作用があることが知られています。フェノバビルトンはシクロスポリンの血中濃度を低下させることがあります。メトクロプラミドはシクロスポリンの消化管での吸収を増加させ、シクロスポリンの血中濃度を増加させます。
弱毒化ワクチン接種後の若いイヌにおいて、シクロスポリンは体液の免疫反応やTリンパ球の数に有害な影響を与えないことが認められています。しかしワクチン接種後の細胞免疫やその防御機能に関しては解明されていません。死菌ワクチンとシクロスポリンの相互作用に関しても結論は出されていません。アトピカを使用している動物へのワクチン接種においては、獣医師がその有益性と危険性を考慮して行なうべきであるとされています。
投与量、および投与方法
アトピカは、食事の2時間前または2時間後に経口投与します。投与時に食物を与えることはせず、カプセルを直接与えるようにしてください。
アトピー性皮膚炎の治療薬として:
1日に推奨されているシクロスポリンの投与量は、下記の一覧にあるように体重1kgにつき5mgとされています。下記にある投与量はそれぞれ最小投与量が体重1kgにつき3.1mg、最大投与量が体重1kgにつき6.7mgとなります。症状の改善が見られるまで1日1回投与します。通常は4週間程で効果がみられるとされています。
アトピカは2日ごとに投与することもできます。理想とされる臨床効果が認められた場合、3-4日に1回の投与に減らすことも可能とされています。病状に伴って獣医師が投与の量、頻度を調整することになります。
体重2-2.9kg: アトピカ10mgカプセル x 1
体重3-3.9kg: アトピカ10mgカプセル x 2
体重4-7.9kg: アトピカ25mgカプセル x 1
体重8-14.9kg: アトピカ50mgカプセル x 1
体重15-28.9kg: アトピカ100mgカプセル x 1
体重29-35.9kg: アトピカ50mgカプセル x 1+アトピカ100mgカプセル x 1
体重36-55.9kg: アトピカ100mgカプセル x 2
肛門周囲瘻(ろう)の治療薬として:
イヌの肛門周囲瘻(ろう)の治療薬としてのシクロスポリンの効能に関しては限られたデータしかありません。一般的に1日1回、体重1kgにつき7.5mgを投与することが推奨されています。副作用には嘔吐、下痢、歯肉過形成が、1日1回、体重1kgにつき10mgの投与を長期間行なった場合に報告されています。
症状の改善は4週間程で現れるとされています。使用開始から8週間が経過しても症状の改善が認められない場合には使用を中断してください。治療は最低でも12週間継続する必要があり、症状が緩和したあとも再発を抑えるために4週間は継続することが望ましいとされています。場合によっては、抗生物質や鎮痛剤の併用が必要となることもあります。また、再発を抑えるためにアトピカの使用が継続される場合もあります。
応急処置:もし中毒症状が見られた場合、ただちに医師か毒情報センター(電話:オーストラリア 13 1126;ニュージーランド 0800 764 766)に報告して下さい。
保証
この動物薬の製造元は、購入者が商品を取扱い説明書に沿った正しい用途で使用している場合に限り、この薬が使用を推奨されている用途に適していることを保証します。
®ノバルティス AG, バーゼル、スイス
NOVARTIS ANIMAL HEALTH AUSTRALASIA PTY LIMITED
54 Waterloo Road,
NORTH RYDE NSW 2113
ノバルティス・カスタマー・アシスタンス オーストラリア
電話 1800 633 768 オーストラリアのフリーダイヤル
オーストラリア東部時間8:30amから5:30pm 月曜日から金曜日
ノバルティス・カスタマー・アシスタンス ニュージーランド
電話 0800 588 001 ニュージーランドのフリーダイヤル
10:30amから7:30pm 月曜日から金曜日
動物治療用処方箋薬(P.A.R.)クラス1
獣医師の許可、あるいは処方による使用のみ
1997年のACVCM Act、A8300として登録。
登録条件に関してはwww.nzfsa.govt.acvmを参照のこと。
登録:Novartis New Zealand Limited.
Building G, 5 Orbit Drive, Rosedale, AUCKLAND 0632
電話 0800 800 543
APVMA 認証番号54354/0406、54355/0406、54356/04606、54357/0406