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  • 2016年01月13日

  • ペットの攻撃性に取り組むための援助依頼


  • コラム出典: Seek Help to Address Aggression in Pets
    http://vetmed.illinois.edu/pet_column/aggression-in-pets/


    ペットの攻撃性は治癒できなくても管理はできます

    毎年、アメリカの人口の約1.5パーセントが攻撃的なイヌにケガをさせられています。ネコも同じで、発生率は少ないですが人間を傷つけています。

    攻撃的行動はペットにとってもマイナスの結果をもたらし、時として飼い主に捨てられることもあれば、安楽死させられることもあります。

    イリノイ大学獣医学シカゴセンターで訓練を行なっている動物行動学者であるケリー・バランタイン博士は、攻撃性を「自分に向けられた有害行動に対する脅し」と定義しています。ペットが攻撃的行動を示す時、飼い主はペットの表情と身ぶり、そしておそらく声もいつもとは違うことに気づくことができるはずです。

    行動学者はネコとイヌの攻撃性を異なる区分に定めています。ネコにおけるこれらの区分は遊び、かまって欲しいための行動、恐れや不安感によるもの、転嫁、そしてネコ同士の攻撃です。イヌでは、遊び、略奪、そして感情的(ネガティブな心の状態による)攻撃が含まれます。

    「遊び関係および略奪の攻撃は非感情的と考えられます」と語るのはバランタイン博士。「その一方で、ほかのほとんどの攻撃形態は感情的とみなされます。つまり行動は欲求不満の結果や脅しからくるものなのです。ネコとイヌの攻撃性は、一般的にはネガティブな感情状態と不安により起こります」。

    感情的な攻撃はさらに闘争的攻撃(この攻撃行動はペットの目前の人間の家族に対するもの)、所有物の保護、恐怖、縄張り、そしてイヌ同士の攻撃に分けられます。

    もしペットが人間や家の中のほかの動物に対して常に攻撃的である場合は、獣医に全身の精密検査をしてもらうことが問題の解決に役立つかもしれません。ほかの行動的問題と同様に、詳細な病歴がとても重要になります。行動はどんな感じか、激しさとその頻度、ペットの身ぶり、その問題行動はどのように進行するか、などを獣医に説明すれば、その攻撃性をよりイメージすることができ、また考えられる可能性を探る助けになるでしょう。

    行動に関係する健康問題あるかどうかを調べるため、全身検査、完全血球算定、生化学検査、尿検査が定期的に行なわれます。

    「動物の攻撃性は、管理できても治癒はしない、ということを理解するのが重要です」とバランタイン博士。「例え治癒できないにしても、管理することで状況がいちじるしく変わることがあります」。

    ネコとイヌの攻撃的行動の治療にはいくつかの方法があります。バランタイン博士は防止、陽性強化訓練による関係構築、人間と動物の絆を維持するための一貫性のある交流、行動矯正、投薬などを勧めています。ペットが高度の不安症を持ち、および/または攻撃的行動を煽り立てる要因への曝露が避けられない場合は、投薬が行なわれることがあります。獣医は、ペットがその攻撃性の治療のために薬を与えるべきかどうかを決めなくてはなりません。

    その動物を室内飼いのペットとして攻撃的行動を充分に管理できるかどうかは、家族に小さい子供がいるか、ペットの攻撃性の多様さ、攻撃的行動の引き金となるさまざまな状況などで異なります。

    理想的なのは、ペットの攻撃的行動が進まないように飼い主が措置を講じることです。バランタイン博士は、若い年齢の子犬や子猫とのふれあいや、エサによる訓練を推奨しています。エサによる訓練はどんな行動が望ましいかを動物たちに教えるのに役立ち、また飼い主との関係を強めるでしょう。

    「動物たちに接するときやルールを強要するときは一貫性とやさしさを持ってください」とバランタイン博士はアドバイスします。「いちばん大切なのは、常に小さなこどもとペットとのふれあいを監督することです」。

    ペットの攻撃性についてさらに知りたい場合は、担当の獣医にお尋ねください。