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  • 2013年08月28日

  • ペットの受動喫煙


  • コラム出典: moderndog
    http://moderndogmagazine.com/articles/pet-talk-second-hand-smoke-and-your-pet/41846


    喫煙が健康に悪いことは誰もが知っていることです。しかしペットの飼い主の多くは、タバコの煙が時間の経過と共に四足の大切な家族の一員に危険な影響を与えている、という事実に驚くことでしょう。

    「長い期間、多量の副流煙を吸った犬の肺の細胞には著しい変化が認められます」と語るのは、テキサスA&Mカレッジ獣医・生物医学部(CVM)のヘザー・ウィルソン・ローブル助教授。「これらの変化は、肺の細胞の線維化からの前がん状態の瘢痕化、そしてがんの病巣などです」。

    2012年に発行されたレポートには、長期間室内で多量の副流煙に曝された猫における気管がんの発症が報告されており、また2002年にタフツ大学の研究グループによって発行された研究内容には、受動喫煙によって猫のリンパ腫の発症率が倍になる可能性があることが示されています。

    また獣医師の多くも、飼い主が喫煙をやめることによってペットの喘息や気管支炎といった呼吸器疾患の症状が改善するであろうと感じています。飼い主が喫煙者である場合、その喫煙習慣がペットに弊害を与えているかどうかを示唆する要因は数多くあります。

    「喘息やアレルギー性の肺疾患、そして気管支炎などにかかっている動物には、空咳や咳といった症状が見られるでしょう」とウィルソン・ローブル助教授は言います。「喘息のある動物には頻繁に喘息発作が見られ、薬物による内科療法では症状を管理することが難しいものもあるでしょう。アレルギー性の肺疾患を持つ動物で、喫煙者のいる家で生活している場合の症状はより深刻なものであることが多く、季節を問わず、年間を通じて症状がみられる傾向があります」。

    さらにウィルソン・ローブル助教授は、「ペットが詮索好きであったり、ごみ箱をひっくり返すことが好きである場合では、喫煙後のタバコであってもペットに害をおよぼすことがあります。誤ってタバコを食べてしまうことによって嘔吐、下痢、流涎、唾液の増加やふるえといった胃腸障害が引き起こされることもあるのです」と語ります。「高容量のニコチン摂取は興奮や瞳孔の収縮、通常とは異なる行動などを引き起こし、場合によっては脳卒中や死亡につながることもあります。タバコの吸い殻には、タバコに含まれるニコチンの25%が含まれているので非常に危険です」。

    受動喫煙による問題の最も効果的な解決方法は飼い主が喫煙をやめることですが、禁煙せずともペットを副流煙の害から守る方法もあります。

    「飼い主はペットのそばで喫煙することをやめ、喫煙後はペットやペットの玩具、そしてエサの容器など、ペットが接触するものに触れる前に手をよく洗うようにしてください」とウィルソン・ローブル助教授は言います。「もし犬や猫がタバコを食べてしまったり、噛んでいることを発見した時には、緊急動物病院に連絡して中毒症に対する対処方法について指示を受けてください。タバコを摂取した場合のほとんどにおいて嘔吐が見られますが、嘔吐が見られない場合には嘔吐を誘発することによって胃の内容物を除去し、全身性そして時には致命的となるニコチン中毒症を防ぐ必要があります」。

    また、もしペットがタバコに関連する要因によって苦しんでいるようであれば、すぐにかかりつけの獣医師の診断を受けるようにしてください。