グリセオフルビン Griseofulvin
成分説明
イヌ、ネコ、そしてウサギなどの皮膚で増殖し、円形状の脱毛や鱗屑、赤みといった症状を引き起こす皮膚糸状菌症の治療に用いられている抗真菌薬です。
原因菌となる真菌類の細胞分裂時に発現する紡錐体という組織の働きを阻害し、親細胞から娘細胞へのDNAの複製を妨げることによって真菌の増殖を抑える静菌作用が認められています。
また皮膚糸状菌は皮膚、爪、毛などの組織を構成しているケラチンというタンパク質を消化吸収して増殖していきますが、経口投与されたグリセオフルビンはケラチンの前駆体となる細胞内に蓄積され、皮膚糸状菌に対して耐性を持つ皮膚、爪、毛を形成します。皮膚糸状菌に感染した組織は最終的には動物の体からはがれ落ち、この新しい組織と入れ替わることから、結果として皮膚糸状菌症を治癒します。
成分分類
抗真菌薬
適応
皮膚糸状菌症
副作用
吐き気、嘔吐、下痢、食欲減退、貧血、肝毒性
注意事項
肝機能の低下している動物への投与はしないで下さい。
また催奇性が認められているため、妊娠中の動物には投与しないでください。
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