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  • 2015年07月15日

  • イヌの熱中症: 夏の暑さを吹っ飛ばせ


  • コラム出典: Heat Stroke in Dogs: Beating the Summer Heat
    http://vetmed.illinois.edu/pet_column/heat-stroke-in-dogs/


    例え素早い処置をしても熱中症は死に至る
    屋外パーティー、お祭り騒ぎ、そして太陽。今年もまたこの季節がやって来ました。でも夏の暑さはペットに危険をもたらします。アーバナにあるイリノイ大学獣医学病院で緊急救急救命を専門に追求している獣医、アンドレア・ウォルターズ医師が、熱中症とは一体何なのか、またその予防法について語ってくれました。

    ペットを車に置き去りにしない
    ウォルターズ医師によると、動物の過熱は環境気温の上昇や運動のし過ぎで起こるとか。ペットが熱中症になるケースの多くは、ほかのどんな原因よりも特定の環境下での状況によります。それは暑い車の中に置かれることです。例え外の気温が暖かい程度であっても、ペットだけを車内に置き去りにしないでください。車内の温度はほんの数分の間に急激に上昇することがあるからです。

    「熱中症は、動物の体温が上昇し過ぎて調節ができなくなり、体温を下げられなくなった状態です」とウォルターズ医師。「犬は人間のように汗をかきません。そのかわり、呼吸で体を冷やすのです」。

    動物が熱中症にかかりやすくなる要因は、肥満、短頭種(パグ、ボストンテリー、イングリッシュブルドッグなど「鼻が短い」種類)、遺伝、心臓疾患、湿度、浸水、温暖気候への不順応などです。

    治療は早急に
    熱中症は悪化します。ですから熱中症が疑われる場合は、ただちに病院で治療を受けさせてください。

    「熱中症はたんぱく質と細胞に損傷を起こす原因になり、血管が危険なまでに拡張すると重篤なショック状態や細胞機能障害をもたらすことがあります」と語るのはウォルターズ医師。「このショック状態は肝臓、消化器系、腎臓、心臓などの器官に二次損傷を引き起こします」。

    過剰なよだれ、呼吸亢進、下痢、嘔吐、気分の落ち込み、めまいなどが熱中症の症状です。

    例え動物病院に搬送する前であっても、ペットの体温をできるだけ早く下げることが重要です。熱を下げるにはホースを使用し、おなかと肉球に集中的に水をかけます。

    ホースから出る水が冷たいことを確認してください。熱過ぎても冷た過ぎてもいけません。庭のホースが太陽にさらされていた場合は、水が熱くなっていることがあります。

    また急激に冷やさないことも大切です。深部体温をゆっくり下げるには冷やしたタオルを使用します。冷たい水に浸したタオルの上にペットを横たわらせてください。ペットをタオルでくるむと、熱を閉じ込めることになります。

    「獣医は、冷水、扇風機、静脈内輸液、薬などで熱中症の治療をし、深部体温を安全に下げます」。

    治療は大変、予防は簡単
    「熱中症は重篤な医学的緊急事態であり、早急な手当てや適切な治療を行なった場合でも死に至ることがあります。熱中症を伴ったペットの予後は、深部体温が何度に達したか、高い深部体温がどれくらいの期間継続したかなど、既往歴によって異なります」。

    幸いなことに、熱中症は容易に予防することができます。例え数分でも、暖かい、または暑い車内にペットを置いておかないこと。真夏に子犬を運動させるときは、涼しい日陰でたっぷりの水と休みをあげることを忘れずに。特に短頭種の犬の運動には充分気を付けてください。