ゲンタマイシン Gentamicin
成分説明
ゲンタマイシンは、アミノグリコシド系抗生物質のひとつです。病原性細菌によって引き起こされる細菌性感染症の治療に効果を発揮します。
細菌性感染症は、病原性を持つ細菌が宿主となる人間や動物の体に寄生し、増殖を繰り返しすことによって引き起こされます。そのため、治療には増殖している細菌の除去が必要不可欠となりますが、この細菌の除去に優れた効果を発揮するのが、細菌独特の構成要素にのみ毒性を発揮する抗生物質と呼ばれる薬剤です。
抗生物質には、細菌の成長や増殖を抑える静菌作用を持つものと、細菌を死滅させる殺菌作用を持つものとがありますが、ゲンタマイシンはそのうちの後者に属する抗生物質です。
ゲンタマイシンの作用はほかのアミノグリコシド系抗生物質と同様に、細菌タンパク質の生成を阻害することによるものとされています。細菌を含む生体のたんぱく質は、細胞内のリボソームという器官によって生成されていますが、ゲンタマイシンはその一部に結合し、正常なタンパク質が生成されることを阻害します。
また、最近では細胞膜に損傷を与え、細菌細胞の内容物を流出させる作用も認められており、これらの相乗効果によって強い殺菌作用がもたらされるとされています。
成分分類
抗菌薬 点耳薬
適応
抗炎症
副作用
めまい、急性腎不全、間質性腎炎、急性細尿管壊死、電解質異常、血清中ビリルビン値とアミノトランスフェラーゼの一時的な上昇、聴覚障害
注意事項
腎毒性、耳毒性を起こしやすい性質があるため、投与量に注意が必要です。
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