クロトリマゾール Clotrimazole
成分説明
クロトリマゾールは、真菌(カビ)による感染症の治療に広く使用されている抗真菌薬です。真菌の増殖過程に致命的な欠陥を与えることで、その異常繁殖を抑える作用があります。
真菌感染症とは、真菌が人間や動物といった宿主の体表や体内に寄生し、異常増殖することによって引き起こされるさまざまな有害事象の総称です。ただし、真菌の感染力は比較的弱いため、真菌感染症の多くが宿主の免疫機能や体力が低下した時に発症する、日和見感染症であるという特徴があります。
クロトリマゾールは、真菌の細胞膜の生成過程を阻害するアゾール系抗真菌薬です。細胞膜の成分であるエルゴステロールの産生を阻害することにより、正常な細胞膜の機能を失わせる作用があります。真菌の細胞膜には真菌形態の保持、細胞内容物の流出防止、外部の刺激からの真菌の保護などの作用があり、真菌の生存に必要不可欠であることから、欠陥のある細胞膜を生成させられた真菌は成長、増殖することができなくなり、やがて死滅します。
成分分類
抗真菌薬 点耳薬
適応
感染症
副作用
皮膚の発赤、腫れ、刺痛、水疱形成、皮膚の剥離、かゆみ、丘疹
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